1. 光:天井の明かりだけで秋にしようとしない
夏のあいだと同じ白いシーリングライトを全開にしていると、部屋はなかなか秋になりません。天井から部屋全体を均一に照らすと、影ができず、壁も床ものっぺり見えるからです。
最初にやるのは、今の照明の色を電球色寄りに落とすこと。無印良品の調光・調色機能付きのシーリングライトのように、手元のリモコンで色味を変えられるタイプなら、買い足しなしで今夜から変えられます。
そのうえで、床やソファに近い低い位置に、灯りを一本だけ足します。コードの取り回しを考えなくていい充電式や電池式のポータブルランプが扱いやすく、食卓からソファ、寝る前は床へと、夜のあいだに場所を移せます。IKEAの「IKEA PS 2026 ポータブルランプ」のような手頃なものから、北欧らしい形ならHAYのPC ポータブルのような小さくても存在感のあるものまで幅があります。
選ぶときの基準は明るさより光の高さです。目線より下に光源がひとつあるだけで、壁に影ができて、部屋に奥行きが出ます。
2. 布:面積の大きい家具より、食卓と膝の上から替える
ラグやカーテンを替えるのは手間も費用もかかります。先に替えるなら、毎日手で触れる小さな布です。食卓のプレイスマットやキッチンクロス、ソファに掛けるブランケットは、一枚替えるだけで目に入る色の印象が変わります。
食卓まわりは、fog linen workのようなリネンが季節の切り替えに向いています。無地から、ギンガムやドットのような小さな柄ものに替えると、器はそのままでも夕食の景色が変わります。リネンは洗うほど柔らかくなるので、キッチンクロスと揃えておくと出番が増えます。
ソファのブランケットは、高価なものでなくて大丈夫です。IKEAの「HARKÅL(ハルコール)」のような一枚でも、グレーやブラウン系の落ち着いた色を選べば十分に秋らしく見えます。派手な柄より、色の温度で選ぶのがコツです。長く使う一枚を探すなら、KLIPPANやLAPUAN KANKURITのように織元が作るウールやコットンのブランケットも候補になります。
3. 木色:テーブルは替えずに、トレーから足す
しばらく白っぽい漂白ウッドが主流でしたが、ここ最近は濃い木色を部屋に取り入れる流れが戻ってきています。とはいえ、テーブルや棚を買い替える必要はありません。
いちばん手軽なのは、壁やテーブルの上に小さな木の面を足すことです。無印良品の「壁に付けられる家具」のトレーは、石こうボードの壁にピンで取り付けるタイプで、賃貸でも穴が目立ちにくいのが利点です。
鍵、眼鏡、リモコンのように、テーブルに出しっぱなしになりやすい物を壁の上に移すと、テーブルの面が空いてすっきり見えます。ウォルナットのような濃い色を選ぶと、それだけで部屋の色の温度が一段下がって見えます。
4. 湿度:加湿器を選ぶ前に、まず湿度計
秋から冬の室内の湿度は、40〜60%くらいがひとつの目安としてよく挙げられます。乾燥しすぎると肌やのどが気になりやすく、上げすぎると朝の窓が結露しやすくなります。
だから順番は、先に湿度計、加湿器はそのあとです。部屋の湿度が思ったより下がっていないなら、すぐに買い足す必要はありません。
置くと決めたら、性能表だけでなく部屋の一部として見たときの形で選ぶと、出しっぱなしでも気になりにくく、結果的に長く使えます。プラスマイナスゼロ(±0)のスチーム式加湿器 H220はフィルターが無く、洗うのはタンクとフタだけ。鉢のような丸い形です。デザイン家電で探すなら、cadoのSTEMのように花瓶のような縦長の形のものもあります。
手入れが続かない人ほど、洗う部品が少ないものを選んでおくと冬まで使い続けやすいです。
手を付ける順番
- 今の照明を電球色寄りにして、低い位置に灯りを一本足す
- プレイスマットかブランケットを、秋の色に一枚だけ替える
- トレーのような小さな木の面を、壁かテーブルに足す
- 湿度計で部屋の湿度を見てから、加湿器を置くか決める
迷ったときの3つの問い
- 明るさではなく、光の「高さ」を変えられているか
- 面積の大きい布ではなく、毎日触れる布から替えているか
- 大きな家具を替える前に、小さな木色で足りないか確かめたか
家具を動かさなくても、部屋の景色はこの4つでけっこう変わります。部屋づくりの最初の考え方は「色より素材のトーンから」の記事に、具体的なアイテムはピック一覧にまとめています。
